使用木材
ホオ材(朴)
ホオとは
モクレン科ホオノキ属の落葉広葉樹です。
「ホオノキ」や「ホオガシワ」などの名称で呼ばれることもあります。
用途
木材から葉、樹皮に至るまで様々な用途があります。
①木材
狂いが少なく加工の良さから「彫刻材」「家具・建具」「製図版」「額縁」「楽器材」など様々なモノに加工されます。
また、水に強く刃あたりが良いので「まな板」「日本刀の鞘」など、刃物とセットで使われるモノが加工されています。
これは、現代特有の用途ですが、ゲームセンターによくある「太鼓の達人」のマイバチもホオ材で作られていることが多いです。
②葉
大きくて丈夫で、香りがよく、殺菌作用があるため、古代では食器の代わりや、キノコなどを保管するのに使われていたそうです。
現代では朴葉寿司や朴葉餅など各地の食べ物に利用され、名物となっています。
③樹皮
乾燥させて漢方薬として使われています。
厚朴(こうぼく)や和厚朴(わこうぼく)と呼ばれています。
風邪の症状や便秘、下痢などの消化不良症状に効果があるようです。
※一昔前は枝と葉を使って、風車を作って遊んでいたと聞きました。その実物も作って見せてもらったことがありますが、こんなこともできるんだな!と感動したのを覚えています。
分布範囲
日本全国と朝鮮半島や中国の一部にも自生しています。
色
辺材が灰白色、心材がくすんだ緑灰色をしており、境界がはっきりしていて分かりやすいです。
特徴(メリット)
①水に強い
包丁の柄、まな板、丸棒などの台所用品で人気があります。
②刃当たりが良い
刃物が触れても、刃物が錆びず、刃を痛めないのでまな板や刀の鞘などに加工されています。刃物との相性がとても良いです。
③加工しやすい
シナ材よりは硬いが、適度な硬さなので切断や切削、彫刻などの様々な加工に向いています。
④狂いが少ない
「家具・建具」や「製図版」などのしっかりしたモノに加工されることがあります。
特徴(デメリット)
保存性が低い